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スイスの旅報告 後編 from熊本店

スイスの旅報告 後編

旅の前半グリンデルワルトでの天気があまりにも素晴らしかったこともあり、ツェルマットでは曇り時々雨の天気に色々と行動を悩まされた。

なんせ3日間ここで活動する間、皆には逆さマッターホルンも見てもらいたい、エーデルワイスも見てもらいたい、3日間乗り放題のチケットなので至る所に廻ってもらいたい、朝焼けも見てもらいたい、日本人橋に群がる日本人も見てもらいたい、何よりもスイスを楽しんでもらいたい。

そんな思いで天気予報とにらめっこしながら現地案内の上西さんとプランを練った。


ツェルマット活動初日は、「世界最長の歩行者用吊り橋」を渡る!!

昨晩は雷が鳴り響き夜中は割とまとまって雨が降っていたようだが、幸いにも朝には止んでおり、ホテルで朝食を食べたらツェルマット駅から2駅先のランダという駅まで乗り放題券で移動。

シェルパの企画では初めて歩くプランとなります。それもそのはず、開通したのは昨年2017年夏との事でした。初めて行くところはワクワクしますね。

※ちなみに余談ですが、世界最長のつり橋はどこの国で何という橋かご存知ですか?
ぜひ調べてみてください。今回歩いた橋は、「歩行者用として世界最長の吊り橋」です。

橋の全長は494M、高さは85M、歩行対象者は「高所恐怖症ではないハイカーのためだけ」となっています。ネーミングライツにより「チャールズ・クオーネン橋」と命名されています。

駅には吊橋までの周回コースで4時間の案内板があり、初めて訪れたとしても分岐では、随所に道標があり不安はない。他国のハイカーとすれ違うたびに交わす各国の挨拶が新鮮で嬉しく楽しい。

ジュネーブから訪れたおっちゃんはいっぱい汗をかいたらしく上半身裸になりこちらへマッスルポーズを決めてきた(笑)。写真をアップしたいが見る方がつらいのでここには掲載しません。

天気が曇り雨ですが霧の中に消えていく吊橋もかっこよくみんな写真などを取りながら、足元の見えない吊橋歩行に意気揚々と歩いていた。

※ちょっと酔うかもしれませんが、動画をアップしています。
サムネイル

出だしは良かったが中間付近では両側の手すりを掴んでおかないといけないほど揺れがあり、私の遠く後ろから歩いていた外国人カップルも怖かったのか直ぐ後ろまで来ていた。

どこにいても同じ気もしたが・・・恐怖心は人が多く見えるほど薄れるものですね。

また揺れがある両サイドは金網が設けられているが、皆が強く握るせいか、溶接が甘いのかすでに外れている個所も見受けられた。

「ちょい怖+ワクワク感」がなかなか良い。怖さを紛らわすために薄目作戦も良かったようだ。

橋の中間付近には、吊橋をかけるためにスポンサーとなってくれた企業などのプレートが設置されていた。その中にシェルパも大変お世話になっているモンベルのプレートも設置されていました。

今度会ったら私からも溶接費を出してもらうようにお願いしておこう(笑)

その後、対岸の登山道を下山して駅に戻り翌朝まで自由解散となった。

夕食は、3部屋分のベランダの仕切りを開放してスーパーで買いこんだワインやビール、チーズ、サラダ

日本から持ち込んだ食料などをみんなで広げて立食パーティ!外食も良いがこういった時間が楽しかった。
ただマッターホルンの眺めはまだない。

ツェルマット活動2日目は、マッターホルンを目指すクライマーの宿泊小屋「ヘルンリ小屋」を目指す、今回のプランでは一番きついコース。

ゴンドラにて登山口であるシュバルツゼーまで登り、そこから目指す小屋までの標高差は約600m強。
ハイキングというよりも私たちにとっては登山といった感じ。

目指すべき小屋を含むマッターホルンは雲に覆われていたため間近にあの頂は見られなかった。

(ただ数枚後に掲載している写真では、マッターホルン上部は非常に良い天気だったみたい。)

上を見てもきついばかりなので足元の花や周りの氷河を見たりしながら徐々に標高を上げていく。

本来であればマッターホルンから下山する方ともすれ違うのだが、昨日は天気が悪かったので、だれも登っていなかった。中腹を過ぎると徐々に登りが強くなり過去にはなかった階段なども設置されていた。

皆がスイスの気候や生活になじんできたのかスイス人になったのか、一番きついこのコースを誰一人弱音を吐くことなく小屋に到着。

小屋では美味しいスープやパスタ、ロシティなどを楽しんだ。

そしてこの日はもう一つ「楽しみ・チャレンジ」があった。

今回のメンバーで益城町出身の井川さんが、スイスではぜひ山にチャレンジしたいとマッターホルンのとなりにあるブライトホルン4164mにガイドを依頼して登山された。

荷物を持っていくのは大変だったため衣類以外の道具は現地レンタルという方法をとり、
登山靴・アイゼン・ハーネスをレンタルして当日の朝駅にて初めてガイドと合流。
※事前に手続きは必要。

ガイドとのコミュニケーションや慣れない異国の地での登山は不安もあったと思います。
それでも持ち前の明るさと気力体力で無事に登頂されました。(内容は是非本人から聞いて下さい)

ブライトホルンから撮影したモンテ・チェルビーノ(マッターホルン)

井川さんは熊本地震の時にご自身も被災されながらも地域のために昼夜ご尽力され総合体育館を中心に活動されました。

また私共自然を愛する会の震災ボランティア活動の拠点となった赤井地区の受け入れ先として多大なるご協力を頂いた方です。今回の登山は、多くの方に勇気を与えた事でしょう。

ツェルマット活動3日目は逆さマッターホルンを見に行こう!

この地域のハイライトとなるハイキングコースで池に映るマッターホルンを見に朝食も食べずに始発で、最寄り駅2800m地点まで行く。

一般観光客は2便目以降なのでこんな朝っぱらから活動しているのは私たちくらいでした。朝一の逆さは映らなかったので私のスマホ手書きで勘弁してください。

その後3089mのゴルナーグラート展望台まで再度登りモンテローザやカストール・ポルックス、ブライトホルンなど4000m級の山々を見ながら下山ハイキングを楽しみます。

逆さマッターホルンを見て頂く事が出来なかったので挽回するチャンスとして自生のエーデルワイスを皆さんに見て頂きました。
※実はここのエーデルワイスは意外と咲いている事を知らない方が多いので隠れポイントです。
そして再度リッフェルゼーを歩き少し下ったウンターリッフェルゼーに一瞬だけ逆さが映ります。

さらに下山中どんどん雲が晴れていきようやくマッターホルンの全姿を見せてくれました。

喜びのボルテージはMAX。全員でこの時間を共有できたことが本当にうれしい瞬間でした。

午後はグレイシャーパラダイスまで登って雪上で遊んで麓へ戻りました。そしてすべての活動が終了。

最終日に最高のプレゼントが待っていた!

この日は早朝よりツェルマットを発ちフランス・シャモニーで少し観光してチューリッヒへ戻る大移動と観光の1日です。

早朝から我々は「ありがとう」「また来てね」のメッセージがこもった朝陽がマッターホルンの山頂に当たり、赤く色づいた最高のモルゲンロートを見ることが出来た。

名残惜しいがスイスを後にして、一行はシャモニーへ。一変してオシャレな街になり色も2~3色ほど増えたような華やかさがある。ここのお目当ては、何といってもエギーユ・ドゥ・ミディ展望台3842m。

モンブランやグランドジョラス、針峰群の眺めが広がります。また眼下の岩場ではクライマーがロープに繋がって続々と上がってきます。

とても羨ましい光景で次はココを登ってみたくなりました。

麓に下りてレストランでは、旅の総括と飲み方が始まりこのままではチューリッヒに帰れなくなると

楽しい宴を中断しなければならないほど最高の時間を「おフランス」で過ごしました。

この11日間、私の色々と足らぬ所を会員の方々に助けられて円満に楽しくスケジュールも滞りなく旅を終えることが出来ました。ご参加いただいた方々をはじめ、各ご家族の方に大変感謝致します。

現地では、案内人の上西さんに多大なるサポートを頂きいつもながら感謝です。

そして長期留守の間、山の案内やお店で勤務に従事していただいたスタッフにも感謝です。
もちろん家族にも。

 

何時までも夢見心地ではいけないけれど、またあの場所に行けるように目の前の仕事に邁進します。

私どものスイストレッキングにご興味を持たれた方は、ぜひお声がけください。

2019年夏も計画する予定です。

その他にも台湾・玉山、イエローストーン、カナダ、ネパールなど色々と計画しております。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

阿南しぶき

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