REPORT

三徳山と氷ノ山 2020.11.10-11.12

いつもシェルパをご利用いただきまして、ありがとうございます。

シェルパ熊本店の阿南苗美です。

11月10日から11月12日、2泊3日で鳥取県にある三徳山と兵庫県最高峰の氷ノ山に登ってきました。

1日目は新幹線、岡山駅で乗り換え「スーパーはやと」で鳥取駅まで移動です。到着が夕方の為、駅から車で10の国指定史跡 日本百名城「鳥取城」へ訪れました。羽柴秀吉による「兵糧攻め」「播州三木の干殺し」「鳥取の渇殺し」などで有名な鳥取城です。久松山(きゅうしょうざん)山頂標高263mに築かれた「鳥取城」。山頂まで歩きたかったのですが時間がないので二の丸、天球丸を歩き城跡と鳥取の町並みを堪能しました。

三徳山

2日目は三徳山です。

8時に駐車場へ到着しました。三徳山は雨が降ると入山禁止ですが、本日の天気は曇りのち晴れ! 登れる!とみんなで気合いを入れて歩き出します。

三徳山三佛寺(さんぶつじ)より住職の方にご案内いただにました。声がとても渋くお話に聞き入ってしまいます。三佛寺で今日の無事を祈って出発です。

入山受付で一人ずつ服装と靴の裏を見せるチェックがあり、靴が登山に適していない場合は、わらぞうりに履き替えなければいけません。(靴にスパイクや金具が着いた物もダメ)私たちはバッチリ登山靴なので一発で通過です!

他にも三徳山へ登るには注意点があります。

・参拝登山事務所の受付時間は8時~15時まで

・安全上、1人での入山はできないので、必ず2人以上

・ステッキ持ち込み禁止

・弁当の持込は禁止(飲み物のみOK)

・両手に荷物を持たないよう、リュックサック携行が望ましい

住職さんより
見なくてもいい物を見たり、聞いてはいけない事を聞いたり、言ってはいけないことを言ったり。三徳山を登り、浄化して帰って下さいとお話を受けて
本堂の裏の宿入(しくいり) 橋を渡ります。ここからが修行の始まりです。

最初に目の前に飛び込んできたのが「カズラ坂」です。あらわになった木の根っこを頼りに登ります。その後も登りが続きます。

そして、またまた目の前に「クサリ坂」みなさんの目には心情的に垂直にしか見えない。「この鎖!? 登るの?」と緊張感が漂います。一人ずつ間隔をあけて声を掛けながら慎重に鎖を足と足との間に通してしっかり握り、巨岩を夢中で登ります。さすが修験道の修行の場だけあって険しい。

ほっと一息、現れたのが「文殊堂」(国指定重要文化財)です。靴を脱いで文珠堂の縁を回り遠く大山と紅葉を楽しみました。縁には手すりもないのでスリルと絶景、感動でした。

文珠堂の後は、両側が絶壁の岩の上を足元に注意しながら体のバランスをとり慎重に歩くと、室町時代後期の建築と推定されている地蔵堂(国指定重要文化財)へ。こちらも靴を脱いで縁を回り景色を楽しみました。

少し歩くと鐘楼堂(県指定保護文化財)です。鎌倉時代の建築とされそうで、鐘の重さは2tだとか…昔の人がどうやって運んだのか興味深い。そして日本一危ない除夜の鐘とも呼ばれ毎年真っ暗な中、除夜の鐘をならしているとのお話に驚きです。まだまだ先があります。「馬の背」から「牛の背」を進みます。靴の幅ほどの細い参道に左右が崖のよう!鎖もないので持つ所がない、滑ると怪我、みなさん「一番ここが怖い!!」とのお声が多かったです。細い参道を過ぎると「納経堂」(国指定重要文化財)。
そして「観音堂」(県指定保護文化財)観音堂の外壁と岸壁との間を通過します。幅は一人が通れる程に狭く「胎内めぐり」の空間構成になっていて、三佛寺の奥之院である投入堂を迎えるにあたり胎内を潜る事で新たに生まれ変わり肉体と魂を浄化すると説明を伺いました。話を聞いて歩くとなんだか浄化された感じがします。その後は「元結掛堂」(県指定保護文化財)「不動堂」(県指定保護文化財)を見学しながら歩きます。
 
そして、ついに!やっと!崖道を曲がると突然、国宝「投入堂」が!!みなさん感激です。本当に投げられた感じで崖の洞窟の部分にスッポリ納まっています。優美な姿の投入堂は平安時代の後期のものだとか、昔に思いを馳せながら眺め時間が過ぎるのを忘れてしまいます。ここから下山です。元きた道を帰りますが、下りが一番怪我をします!と注意を受けて、よりいっそう気を引きしめて下りました。要所要所で的確にアドバイスしていただき無事山頂できました。
「宿入橋」を渡り(三途の川を渡り)「文珠堂」で知恵を授かり「胎内めぐり」で生まれ変わってきました。とても貴重な体験ができ、みなさん大満足でした。
12時に下山して、次はお昼です。
お昼は倉吉市の町屋清水庵(まちやせいすいあん)へ、三徳山の駐車場から30分ほどです。
清水庵の名物は「餅しゃぶしゃぶ」!明治時代に建てられた町屋の建物で雰囲気もいい。そして百余年、餅一途に商ってこられたそうです。
1人鍋で食べるタイプのしゃぶしゃぶ、美味しいおだしが入った一人鍋にカセットボンベが置かれ、そこでしゃぶしゃぶしていただきました。
餅は12種類の餅味でカラフル!かわいくて素材の味が生かされていて野菜もしっかり新鮮でとても美味しかったです。そしてスープも美味しい。お土産に買いたかったのですが売り切れで残念??また近くに来た時には立ち寄ってみたいと思います。
清水庵側の白壁土蔵の町並みを観光して、白兎神社、夕日の鳥取砂丘を観光しました。
鳥取砂丘と夕日がとても綺麗で感激しました。
夕食は蟹を食べて、とっても充実した一日でした。

氷ノ山

3日目は標高1,510mの氷ノ山に登ります。ホテルを5時30分に出発。氷ノ山のふれあいの里登山口へ向かいます。
ホテルから1時間ほどで到着。登山口の気温は-1度。しっかり防寒して歩きます。熊に注意!熊鈴も着けて歩きます。鳥取側のコースは「氷ノ越コース」「仙谷コース」「三ノ丸コース」がありますが初心者コースの「氷ノ越コース」を歩きます。道はしっかりしていて標識もあり迷う事はありません。
5合目まで杉林に囲まれた道を登り見晴らしはありませんが足場は比較歩きやすいです。途中、沢を渡り、旧伊勢道だった氷ノ越の歴史を紹介する看板があります。

半分ぐらい歩いた所の1,250m地点には氷ノ山越避難小屋がありこちらで小休憩です。

風が吹いて一気に寒く感じます。ここから尾根をアップダウンしながら山頂を目指します。

仙谷分岐とコシキ岩辺りから登山道の脇は雪? 上は樹氷!そして下の景色を見ると紅葉!みなさん歓声が上がりカメラ撮影会です。山頂は天気も良く最高の山登りとなりました。帰りは同じ道を下り13時下山。登山口近くの、ふれあいの湯で汗を流して鳥取駅に移動です。帰りは岡山駅の吾妻寿司てままかり(岡山の郷土料理)を買って帰りました。ニシン科の魚でお酢につけて握られ昆布は上下とも一枚でつながっていました。ナイフが入っており切って一緒に食べるととっても美味しい!初体験でした。
山に観光に食にと色々楽しめた山登りでした。

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