日本山岳耐久レース(ハセツネカップ)に参加して 後編 form熊本本店
日本山岳耐久レース(ハセツネカップ)に参加 後編
先日の記事に続き、ハセツネカップに参加した後編でございます。
今後参加を検討している方、「どんな大会なのだろう」と思っている方が少しでも参考になれば非常に幸いでございます。
第二関門から第三関門
ここは何よりも重要な全コースで唯一の給水ポイントです。
スタートの時には3L背負っていたタンクも残り1.2Lとなっています。
水1Lとポカリ500mlを容器に投入し、トイレとエネルギーをチャージして次に向かって出発。
午前3時、しばらく下ったら御前山までの激登りが1時間ほど続きます。
しばらくはなりを潜めていた「睡魔」もいよいよ本格的になり三頭山への登りの比ではないほど眠さが襲来。。。
トレッキングポールを地面に差して、その上に手と頭をのせて立ち寝を繰り返していたのですが、
登山道の左右いたるところにバタバタとランナーが朽ち果てて倒れ込んでいる状況を目の当たりにします。。。
堪えに堪えたが結局私も倒れこんでしまいました。
どのくらい寝てしまったのか分からないまま、寒さと「行かなきゃ」の気持ちで目が覚めて御前山を再度目指します。
眠い・寒い・間に合うのか?
寝ぼけて考えがまとまらないが足だけは一歩ずつ前に進めてようやく御前山に到着です。
まだ眠気は取れないものの、歩みは大ダワに向けて下山を開始。
思考停止状態だったがとにかく前に進まなければならない本能だけが体を動かします。
この辺りから空も明るくなりヘッドランプが不要になってきました。
そして太陽の力により体と脳が起きだして「今」という現実を冷静に考えだす。
そして出た答えは「このままじゃ間に合わない!」
大慌てで駆け出し大ダワまで小走り程度だが進み続けました。
だいたい同じところに居たグループは、一通り追越して大ダワで前のグループまで追いつきました。
そこで周りの雰囲気を見渡すと完走可能なポジションまで来たのかな~と感じます。
それを見てちょっと安心。まだ残り20kmもあるのにも関わらず。
ほぼ最後の登り返しを頑張って大岳山に到着し、2日間で一番よい眺めを見ることができました。
そこからは緩やかな下山続きの時間や距離を稼げる区間に入り長谷川恒男記念碑のある御岳山に到着。
出発から19時間35分経過後の2日目午前8時35分でした。
第三関門からゴール、その後へ
ここから13kmほどでゴール出来るんだなぁ。と確信めいたものがありましたので、
無理せず走り今回の旅のきつかったことなどを振り返りながら日の出山に到着。
きっと時間を競っている前半組の方たちは残り12kmをどのように突っ込んで走ったのだろう?
私がいる前後の人たちはもはや走る事をせずに歩ききろうとしていました。
そのギャップも面白かったが、せっかくだからと走れるところは走り最後だけトレラン気分を味わいます。
そしていよいよ金比羅尾根を下りきり民家の間を走ってゴールへ。
沢山の方々が私を含むゴールになだれ込むランナーにあたたかい拍手を送り迎え入れてくれた。
そして長い71.5kmの一人旅が、ゴ~~~~~~~~~~~ル!!!!やったー!!!
時間は、22時間17分でした。(参加者の多くは14~17時間くらい)
ゴール受付でフィニッシャーTシャツと完走証をもらい記念撮影をして完了。
あたたかい豚汁が参加者には無料でふるまわれていたので、疲れきった体には最高の食事でした。
今回は、途中で何回もやめたいと心が折れかけたのですが
10月10日という日に休みを頂く事はこの先ないだろうな~との思いと、
休みを与えてくれた会社とスタッフの応援が背中を押し続けてくれたので大変助かりました。
本当にありがとうございました。