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熊本店の阿南苗美です。

シェルパ登山ツアーリーダー河村さんの案内で、熊本県八代市の”超”低山巡りに行ってきました。熊本市内から車で1時間ほどで到着する八代市は、九州山地や八代海、球磨川などの豊かな自然と歴史・文化が残る風情溢れるまちです。
今回は、懐良親王御陵→古麓山→古麓稲荷山→古麓稲荷神社→春光寺→高島山→白島→大鼠蔵→小鼠蔵を順に巡りました。

まずは、八代市街地の東側に位置する古麓山へ。
駐車場から車道を渡り、敷き詰められた砂利の上を歩いて懐良親王御陵に参拝します。悟真寺に向かう｢勅使坂｣という坂の手前で、河村リーダーから「天皇陛下の御名代が歩かれる道ですよ！」と説明があり、私たちが登っていいのだろうかと話が盛り上がります。

悟真寺にお参りして登山道に入りますが、道は歩きやすく、あっという間に古麓山に到着。
案内板を見ると、古麓町から山一帯には南北朝時代から戦国時代末まで250年余りの間、山城があり、現在は古麓城跡と呼ばれていますが、当時は八代城と呼ばれていた、との説明書きがありました。
古麓城は、古麓一帯の山頂を数段に削平した山城で、複数の城で構成されており、各城には曲輪の近くに堀切と堅堀を設けて山の麓に水堀を巡らせ、城下町を取り囲むように水無川を利用して城郭構造が考えられたとか。豊臣秀吉やキリスト教の宣教師ルイス・フロイスも滞在したことがあるそうで、｢ここに秀吉が！｣と凄い場所に立っている驚きに自然と写真を撮るカメラのシャッター音が増えます。

そこから古麓稲荷神社(奥の院)まではきつい登りもなく、快適に歩ける山道です。
古麓稲荷神社(奥の院)に参拝した後は、古麓稲荷山まで下ります。古麓稲荷山の山頂は広く、展望が素晴らしいです。雲仙普賢岳やこの後登る、高島山、白島、大鼠蔵、小鼠蔵、も見えます。
山頂から少し下ると古麓稲荷神社です。鳥居と八代市内を一望できる絶景を眺めなから御朱印をいただき、長い石段を下るとゴールの春光寺に到着です。｢逆からだと登りが大変！｣と下ってきた階段を皆さん見上げていました。

次は高島山(32.7m)へ向かいます。移動は15分ほど。高島山は高島公園にある山で、5分ほどで登れます。途中にある案内板には、箱式石棺墓群の「高島古墳群」があり、4基の箱式石棺が出土していると書かれていました。
この辺りの山は海に浮かぶ島だったそうですが、干拓で山になったそうです。想像するとスゴいですね。

その後は大島公園へ行き、展望の良い所でお弁当タイムです。外で食べると格別に美味しく感じます。
次は車で7分ほどの移動した場所にある九州で1番低い山、白島(なんと19m!)です。低くて前回は通り過ぎたという河村リーダーのお話に大笑いしながら、無事に登山口に到着。駐車場からすぐのところにある神社鳥居の階段を登ると、わずか3分ほどで山頂です。途中の弁財天宮を通って到着した山頂には三角点があり、展望が良いです。

次は、車で10分ほど移動して大鼠蔵(おおそぞう48m)に登ります。
急な鉄製の階段を登り、振り返ると球磨川河口や八代海の景色が綺麗。10分ほどで青いトタン屋根で覆われた尾張宮古墳と神殿が見えてきます。お参りして、さらに歩いて5分ほどで大鼠蔵山頂。山頂には赤いトタン屋根で覆われた楠木山古墳がありましたが、中は見えませんでした。人骨、剣、刀子、鏃、碧玉製紡錘車などが出土し、この山を囲むように多くの箱式石棺群があったそうです。どこも案内板が設置してあり、一つ一つ読んでいると前に進めないので、写真を撮って歩きます。危険な場所もなく歩けました。

そのまま歩いて小鼠蔵(こそぞう35.6m)に移動します。
​小鼠蔵は個人の方が所有する山なので、事前に許可をいただいてから登山をしています。
小鼠蔵は藪の中を進む必要があり、登山口が分からないとの理由から、ほとんどの方が登れていない山とのこと。以前に登ったことがある方は｢(大変なので)2度も登るものじゃない｣と言いながらも、3名の方が再度挑戦されました。凄い所だと十分に聞かされたので、皆さん心の準備も万全です。入口からどこを掴んで登ればいいのか悩みますが、リーダーがロープを出してサポートしてくれます。この日先に登った山とは違い、｢ここを掴んで、それはダメ、足がひっかかるよ！｣と声を掛合うさまは、まるでジャングルを歩く探検隊のよう！無事に下山し、｢ね！もう来ないよね｣｢いや、そう言ってくるよね｣と皆さん大笑いでした。

帰りは偶然見つけた｢物産館あんず｣でお買い物。八代海で採れた新鮮な魚や地元の野菜などが安く購入できました。

皆さん楽しい時間をありがとうございました！お疲れさまでした。