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【遠征レポート】2017年 夏 尾瀬の遠征報告 from熊本本店

【遠征レポート】2017年 夏 尾瀬の遠征報告

こんにちは!いつもホームページをご覧いただきありがとうございます。
シェルパ熊本本店の谷井です。

2017年7月10日~14日の4泊5日、今年2回目となる尾瀬遠征に行ってまいりましたので、報告をいたします。

今回のコースは、福島県桧枝岐村に前泊し、翌日、尾瀬の入り口「御池(みいけ)」から燧ケ岳の山頂を踏み、尾瀬沼へ下山し1泊し、3日目に尾瀬沼から尾瀬ヶ原の木道を歩き、至仏山の麓の山の鼻で1泊し、4日目の朝からゆっくり至仏山を目指します。

山頂からは尾瀬の入り口「鳩待峠」に下山し群馬県片品村に1泊。

最終日に羽田空港へ移動し、九州各地に夕方帰りました。

九州から尾瀬の入り口まで移動する為、約2日利用しましたが、丸3日間尾瀬の中をたっぷりと贅沢に楽しむ事が出来ました。

さて、今回は尾瀬のメジャー所を全て制覇したと言っても過言ではないコースプランだったので、各箇所の状況やオススメポイント等、皆さんの尾瀬プランに参考にして頂いたり、尾瀬を知って頂きたいとの思いを込めまして、ツアーを振り返りながらご紹介したいと思います。

尾瀬 燧ケ岳 登山コース

山好きの私達には、外せない尾瀬を代表する山「燧ケ岳 2356m」 尾瀬と言うより、東北最高峰であり、東北を代表する山でもあります。

登山口は、四ヶ所あり、

  1. 御池 (福島県桧枝岐村)登り3時間40分 下り2時間30分 
  2. 長英新道 (尾瀬沼)登り4時間 下り3時間
  3. ナデッ窪 (尾瀬沼 沼尻より)登り3時間 下り2時間 *残雪により通行止めになることがあります。
  4. 見晴し新道 (尾瀬ヶ原 見晴し)登り3時間30分 下り2時間30分 *こちらのコースは、平成28年7月13日より、一部新ルートに付け替えて開通いたしました。 急登なので登りに利用することがオススメされております。
*コースタイムは、あくまで参考までにお願いします。また、各登山口からなので、そこまでの時間もしっかり計画を立てて入山してください。

燧ケ岳(御池から長英新道)登山状況

※上記ルートは実際に歩いたログではありませんのでご注意ください

今回は、1.御池から入山し 2.長英新道を下山しました。

御池からのルートは、深い樹林を木の根っこの階段歩きで、とりつきから急坂が続きます。
1合目…2合目と看板を見ながら進みます。

急に視界が開けるとそこは「広沢田代」に到着です。ちょうどワタスゲの群生に胸がはずみます。

先に見る燧ケ岳を見上げながら、長く続く木道を歩きます。

再び樹林を歩くと、二度目の湿原「熊沢田代」です。池塘横のベンチに腰掛け一休みです。

7合目を過ぎると、見事な雪渓が約200メートルほど続きました。
今回アイゼンは持参していませんでしたが、7月中は持参すると登りやすいと思います。このコースを下る人は、持っていくことをお勧めします。

ストックをうまく活用しながら雪渓脇をゆっくりと登り上げました。

尾瀬とはいえど、晴天の登山は暑い。
汗だくになった体を、雪や途中の沢の冷たい水で冷やし山頂を目指します。

がれ場をトラバースしたら、いよいよ山頂です。振り返ってみる新潟・会津の山々が見事です。
燧ケ岳の一峰「俎嵓」に到着です。時間は、7時40分に登山口をスタートし12時に到着したので、4時間20分。

そこから見える、尾瀬沼を見下ろし「今日はあそこに泊まりますよ」と話しながら、尾瀬ヶ原・至仏山と尾瀬の全貌を眺め、明日からの尾瀬談議に花が咲きました。

そこから、希望者のみ最高点の「柴安嵓」を往復致しました。片道20分、鞍部まで急坂の下りと鞍部から急坂の登りです。また、そこからの景色も一風変わり、平ヶ岳がとても近く、尾瀬ヶ原の木道がはっきりと見えます。

東北の頂に立ち、記念写真を撮りました。そこから再度、爼嵓へ戻り昼食を済ませ、長英新道を利用しての下山です。

東への足場の悪い岩稜を下り、ミノブチ岳へ到着し最後の展望を楽しみながらの小休憩です。

その後、樹林帯をひたすら下り(ここがとっても長いんです…)尾瀬沼北岸道へ出合いそのまま大江湿原を目指しました。下山時間は、尾瀬沼の長蔵小屋まで約3時間、計7時間半。長丁場の燧ケ岳登山を終えました。

長蔵小屋の前の水場で飲んだ冷えた尾瀬の水は最高においしく、お風呂で汗を流し、美味しいご飯とみんなでビールで乾杯し早めの就寝となりました。

尾瀬沼

尾瀬沼は、群馬県利根郡片品村と福島県南会津郡檜枝岐村にまたがって位置する沼です。
面積は1.81平方キロメートルです。

只見側の一方の最上流に位置するため、標高は1660mと高く、日本では、これより高く尾瀬沼より大きい湖沼・池は無いそうです。 尾瀬国立公園の要所の一つであり、尾瀬ヶ原に比べると240m程標高が高い為、尾瀬沼から尾瀬ヶ原を目指す道はそこまで高い坂もなく、とても歩きやすいルートとなっております。

尾瀬沼自体は、尾瀬沼ビジターセンターを起点に一周することが出来、周回約7kmです。
今回は、長蔵小屋から燧ケ岳の麓を歩くほとんどが木道で歩きやすいルートで尾瀬沼を歩きました。
反対側の南岸コースも、尾瀬沼越しに燧ケ岳を眺める眺望の良いコースです。

尾瀬沼周辺には、山小屋や休憩所がいくつもあり、宿泊にもおすすめです。
天気がいいと、尾瀬沼にうつる燧ケ岳や朝靄の燧ケ岳等、沼と山を一緒に楽しむことが出来る特別な場所です。
また、ビジターセンターもある為時間を見つけて尾瀬の事をゆっくり知っていただけると嬉しいです。

シーズンの土日限定で、夜は星空観察会や、早朝植物観察会等様々な尾瀬に関する催しが行われており、尾瀬を学び楽しむには大変お勧めの場所でございます。

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尾瀬ヶ原

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本州最大の湿原「尾瀬ヶ原」は東西6km、南北2km。

尾瀬と言えば、定番中の定番コースで、尾瀬を訪れる方のイメージと言えば尾瀬ヶ原ともいえるでしょう。

特に、鳩待峠から入山すると比較的平坦でよく整備された路で歩きやすいです。

また、関東地区からアクセスも良く(夜行バスがあったり…)スニーカーで日帰りという方も少なくありません。
5月下旬は、水芭蕉を見に、7月中旬からはニッコウキスゲと至仏山や燧ケ岳を眺めながら歩く木道道は最高のロケーションです。

前回の尾瀬ツアーはこちらを歩きました

尾瀬 至仏山

尾瀬を代表するもう一座、「至仏山2,228m」こちらも、日本百名山の一座です。

登山口は

  1. 山ノ鼻 登り3時間 ※山ノ鼻から山頂間は、登り専用で、下山には使用できません
  2. 鳩待峠から 登り3時間 下り 2時間40分

※高山植物保護のため5月10日前後から6月30日まで全面入山禁止となっています。
と2か所からであり、今回は、山ノ鼻から登山し鳩待峠へ下山しました。

至仏山の山体は、崩壊しやすく、風化が早い蛇紋岩で出来ています。

蛇紋岩はかなり滑りやすい為、特に雨が降る日は注意して登山しましょう。

当日は、翌日の夕方から朝方まで降り続いた雨の影響の中、慎重にゆっくりと登り始めました。

初めから続く急登に、息が上がります。樹林帯を抜けるとそこは森林限界で振り返ると、尾瀬ヶ原と燧ケ岳の素晴らしい景観が眺めます。少しづつガスが抜け、徐々に見えてくる燧ケ岳に感動します。

さすが「天空の花園」と言われる程、オゼソウをはじめホソバヒナウスユキソウの群生等、景色と高山植物と飽きることがありません。

崩れた木道をさらに登り、休憩を含め約4時間で山頂にたどり着きました。

3日間歩き続け、それぞれ疲労と辛さを乗り越え、参加者同時で声を掛け合いながら登った感動は計り知れません。

山頂では残念ながらガスで景色を拝むことはできませんでしたが、通常360°の眺望が利き、平ヶ岳や景鶴山がすぐ近くに見え、会津駒ヶ岳、谷川連峰、日光連山などが望めるそうです。

山頂では多くの登山客でにぎわっておりました。昼食を済ませ鳩待峠に向かい下山しました。

途中、小至仏山を再度上ります。その周辺で雲が抜け、振り返って見る蛇紋岩の岩稜は九州ではなかなか見ない景色で足を止めては振り返り感動するのでした。

雪渓に出合い、最後の湿原「オヤマ沢田代」を過ぎ、樹林帯歩きとなります。

鳩待峠の休憩所が見えてほっと一安心するような、尾瀬を離れる寂しさと入り混じった不思議な感情でゴールするのでした。

最後、皆で尾瀬の看板前で記念写真を撮りました。

参加者15名全員で尾瀬の中3日間を歩き遂げた達成感や喜びを共有いたしました。

その後、乗り合いバスにて片品村へ移動し最終日の宿でゆっくりと旅の疲れを癒しました。

高山植物の宝庫 尾瀬

尾瀬の有名な高山植物といえば、5月末に雪解けと共に顔を出し尾瀬の春の訪れを物語る「水芭蕉」、7月末に尾瀬ヶ原や尾瀬沼周辺一面がオレンジの絨毯のように広がる「ニッコウキスゲ」この時期になると、尾瀬ヶ原は、カラフルな登山客の渋滞ができる程です。

今回は「ニッコウキスゲ」の時期から少し早い7月10日~7月14日に入山したのですが、まさに高山植物の宝庫といわれる尾瀬らしさを実感する程、どこを歩いても辺りを見渡せばお花たちと出逢い、燧ケ岳でみた「キヌガサソウ」「クルマバソウ」の群生や、尾瀬ヶ原の木道に散りばむ紫色の「カキツバタ」お昼時に池塘からひょっこり顔をだす「ヒツジグサ」至仏山では「ホソバヒナウスユキソウ」の群生がまさに〝天空の花園〟らしく咲き誇り、豪雪地帯の尾瀬で生きる高山植物がほんの少しの生育期間をのびのびと暮らしているようでした。

ひとつひとつの出逢いに足を止め、参加者の皆様と「これは珍しい!」「初めてみた!」と長丁場の尾瀬歩きに休憩しつつ、感動しての繰り返しでした。

尾瀬のオススメ山小屋

私がはじめての山小屋泊をオススメするならば、「尾瀬」です!

何故かというと、アルプス等の山域の山小屋とは違い水が豊富な為ほとんどの山小屋がお風呂に入れます。

(尾瀬の自然環境保護の為に石鹸やシャンプーが使えません)

また、トイレが綺麗な所が多いです。

私が以前働いていた「尾瀬 温泉小屋」はなんとシャワートイレ付き!と驚きです。

御池泊 オススメ山小屋!「御池ロッジ」

なんと言っても、燧ケ岳の登山口からすぐ!というところがおすすめポイントです。
ゆっくり時間があるのであれば、“桧枝岐村”の民宿も風情があり、秘境と言われる桧枝岐らしい村散策や温泉をお勧めしますが、早朝に燧ケ岳を登るのであれば、御池ロッジで決まりです。

山小屋であるものの、寝具&アメニティー付きとは驚きです。

携帯電話もロビーでは使用可能です。料理も大変豪華で翌日の登山にスタミナ抜群です。

尾瀬沼泊 オススメ山小屋!「長蔵小屋」

尾瀬の山小屋でここを外してはいけないと言われる程…「尾瀬」の開山主である“平野長蔵氏”が建てられた歴史深い尾瀬で最初の山小屋です。雰囲気がとても良く山小屋らしさを感じる宿です。お土産も充実です。

ここで九州の話をぜひスタッフさんとしてください。(理由はお楽しみです)長蔵小屋と九州は、ひそかに深い仲なのです。(笑)

山の鼻泊 オススメ山小屋!「尾瀬ロッジ」

毎回と言っていい程、シェルパのツアーで山ノ鼻に泊まる際はお世話になっております。

至仏山の登山口目の前です。そして、尾瀬ヶ原から戻るとき一番に見えてくる山小屋で、尾瀬ロッジが見えるといつもホッとします。

また、宿泊し尾瀬ヶ原散策する際は、荷物を預かってくださるのでとてもありがたいです。

そして、毎回少しづつ変わる女将さんのこだわり手料理が、いく度楽しみなんです。

赤田代泊 オススメ山小屋!「尾瀬 温泉小屋」

最後に、私の故郷…(笑)「尾瀬 温泉小屋」です。

もう一昨年になりますが、半年間こちらでアルバイトしておりました。

私が、尾瀬を愛したのは紛れもなく「温泉小屋」のおかげです。そんな思い出深いという理由もありますが、何よりも色々なこだわりがすごいんです。(笑)

今年はテラスが出来、贅沢で最高の尾瀬時間を過ごせますよ。

また美味しい料理を食べながら食堂から眺める湿原も最高です。

勿論名前の通り、山小屋では珍しい自慢の天然温泉です!

赤田代なので、「三条の滝」や「裏燧林道」を歩く方におすすめの場所です。尾瀬の穴場スポットと言っても過言ではありません。今年からオリジナル商品のTシャツやコップなども販売され、ますますファンを喜ばせてくれています。

皆さん、是非尾瀬へいきませんか?

嬉しい事に「尾瀬に行ってきます」というお客様からのお問い合わせを頂く機会が多く、九州の登山用品店で大好きな尾瀬の話が出来ることに心から喜びを感じます。

私が尾瀬で過ごした半年間は、地図がくしゃくしゃになる程、いろんな場所を歩きました。

そして沢山の人や花や景色と出逢い、尾瀬という言葉を聞くだけで懐かしく素敵な景色が思い描きます。

しかし、弊社のお客様とご縁を頂き「尾瀬ツアー」に足を運ぶ度、また新しい発見と出逢いがあり、飽きることのない「尾瀬」にまた感動し、また好きになります。

そんな、感動を「これから尾瀬に行く」「尾瀬に行ってみたい」と思うお客様と共有できることに日々感謝しております。

勿論、尾瀬に限らず、九州の素晴らしい自然・山も同じ気持ちでございます。

いろんなご縁を頂き、日帰りハイキング、遠征企画をはじめ「山ガールサミット」等、様々な地域とコラボレーションしながらイベント事業も力を入れておりますので、初心者の方でも、アウトドアを楽しんでいただきたいという思いを込めて努力いたします。皆さんにとって素敵なOUTDOORLIFEの提案が出来ますようにと思いを込めて。

尾瀬ツアーに参加いただいた皆様ありがとうございました!!

過去の尾瀬の記録も、是非ご覧ください

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